テックヒルズ2012#2 「ネイティブアプリ」 vs 「Webアプリ」に参加してきた
発表者の方々がDeNA、カヤック、サイバーエージェント、CROOZと
アプリといえばな感じで面白そうだと思い参加しました。
■jQuery MobileではじめるWebアプリ開発(CROOZ株式会社 渡邉 真人さん)
発表資料:http://msto.jp/th2/
タッチデバイス向けのUIフレームワークであるjQuery Mobileについての発表。
jQuery Mobileについてすごく丁寧にまとまった発表だと思いました。
(公式リファレンスより見やすいと思ってます。)
僕個人もjQuery Mobileを触っています。発表資料にはありませんでしたが、
UIだけではなくAPIも充実しているので使いやすいフレームワークだなという印象です。
http://msto.jp/th2/#p16
個人的に気になった箇所はページ表示の高速化について。
jQuery Mobileを使っていて気になる点がページ遷移やローディングなどの遅さ。
ajaxのせいなのかどうかなど色々ネットでも討論されています。
(個人的にはajax切るとページ遷移が寂しいのでよほどのことがない限りajaxはonにしてます)
それを解消する手段としてプリフェッチとDOMキャッシュは試してみる価値はあるなと思いました。
静的ページには有効だと思いますが、動的ページの場合、キャッシュがどうなるかなど検証も必要そうです。
■ExGame/ngCore HTML5開発者が伝える、HTML5でアプリに迫る手法(株式会社ディー・エヌ・エー 紀平 拓男さん)
- HTML5による描画能力の向上→ネイティブアプリと同じ水準の挙動が可能
- ネイティブアプリに劣っている点
- ネイティブアプリより優れている点
- 互換性 Android、iOS、Windows Phone、PS Vita、3DSなど
- 開発効率 HTML+CSS+JavaScriptの延長、ノウハウ、学習のしやすさ、先駆者が多い
- インストール不要 ユーザー、開発者の負担減
- Webアプリに向いているもの→一般アプリ、カジュアルゲーム
- ネイティブアプリに向いているもの→作り込んだゲーム
■最新事例に見るHTML5でつくるアプリの可能性(株式会社カヤック 比留間 和也さん)
- 広告とWebアプリの親和性について
- 広告は一期一会
- ネイティブアプリだとインストールの手間からユーザーが離脱する
- Webアプリだとその場で出来るので一期一会に向いている
■「Native x Web でいいとこどり開発 〜ピグトーク」(株式会社サイバーエージェント 原 一成さん)
- スマートフォン対応での要望:動かしたい!
- HTML5での処理
- 服を着せる
- 画像が多いのが難点
- JSON形式にした(画像サイズ、配置する起点、base64画像など)
- DOM追加(data-parts data-actionなど)
- 画像が多いのが難点
- アバターのアクション処理
- バイナリデータ化→PCのFlashと同様のものが使える
- JavaScriptで解析
- 体のパーツをdivにした
- divの-webkit-transformを使ってflameごとに移動
- GPUにのせて高速化
- バイナリデータ化→PCのFlashと同様のものが使える
- 服を着せる
- TIPS
この後ディスカッションを行ったのですが、そこで気になった点はインストールについて。
インストールするという行為はユーザーにとってメリットデメリットがあります。
- インストールが面倒くさい→離脱してしまう
- インストールをする→Webアプリであるログインの手間がなくなる→使い続けてくれる
そういう所は、カヤックの比留間さんが発表したように、
広告等の一期一会なものに関してはインストールがいらないWebアプリが最適ですし、
アメーバピグのような作り込んで課金スタイルを取るようなアプリはネイティブアプリだろうなと感じてます。
結論としてはどのアプリを使うかではなく、どういう要件定義があってそれに最適なアプリを選択する、
というところになるなぁという感想でした。